行政書士事務所
ホーム>記事一覧 > 行政書士事務所のwebサイトはジンドゥーで十分

行政書士事務所のwebサイトはジンドゥーで十分

長野県諏訪湖のほとりにある片倉館の階段
長野県諏訪湖のほとりにある片倉館の階段

個人経営の行政書士事務所において、広報戦略の考え方を、前回の記事「行政書士事務所の広報戦略」で整理しました。

では、その具体的な方法として、たとえばwebサイトについて、どう考えたら良いか、今のところの結論を整理してみます。

結論

個人経営の行政書士事務所においては、webサイト制作は、ジンドゥーでできる範囲で十分だと思います。


わたし自身は、当サイトをヘッドレスWordPressで運用していますが、それはわたしが情報系の知識があって、webサイト制作が好きだからやっているだけです。
効率性の観点から言えば、当サイトがWordPressで作られている合理的な理由は、あまりありません。
webサイト制作が、本業でも趣味でもない、個人経営の行政書士事務所においては、WordPressはオーバースペックのような気がしています。

最近、そのように思うようになった理由を、書いていきます。
お時間ある方は、最後までお読みください。

背景知識

webサイトについて考える前に、広報戦略について考えなければいけません。
webサイト戦略は、広報戦略の一部だからです。
広報戦略については、前回の記事をご参照ください。

たとえば、

といった場合は、webサイトで広報するのは非効率です。
地元のお祭りなどに顔を出す方が、良いかもしれません。

web戦略が効率的なのは、たとえば、

というような場合です。
いわゆる、「名刺的活用」と呼ばれるものです。

もう1つは、

という場合もあります。
こちらは、「集客的活用」などと呼ばれます。

このほか、ネットショップ(Storesのような)や、情報販売サイト(noteのような)、事業者マッチングサイト(バトンズのような)などもありますが、個人経営の行政書士であれば、あまり関係ないと思うので割愛します。

行政書士のサイトに必要なもの

個人経営の行政書士事務所において、webサイトにまず必要なのは、名刺的活用です。
そのためには、

が必要です。
上記の機能がないサイトを作っても、意味がありません。

次に、集客的活用も、できたらやりたいです。
そのためには、

などが必要です。
ただし、こういった対策は、人件費、時間、お金などの資源が必要です。
それらのコストを支払ってでも、集客した方が利益が上がる場合にのみ有効です。
(当サイトでも、上記全部には対応していません。)

集客費用と、最終的な利益のバランスを決めて、会計上、計画的に実行してください。

webサイト制作の選択肢

webサイトを作る場合、いくつかの選択肢があります。
以下、列挙してみます。

WordPress

世界のwebサイトの40%以上が、WordPressで作られているそうです。
これは圧倒的な利用率です。
有名なところでは、アメリカのホワイトハウスもWordPressです。

WordPressの良い点は、自由度が高いことです。
ECサイトや、マッチングサイトなど、ほぼなんでも作れます。

問題点は、セキュリティです。
WordPressをすでに利用されている方には、当事務所がおすすめする、最低限やってほしいセキュリティ設定4つを、以前まとめていますので、ぜひご参照ください。

セキュリティ対策は、安いところに頼んでも毎月5,000円くらいはかかると思います。
ホワイトハウスともなれば、ページ数も多く、アクセス数も多く、サイバー攻撃も多方面から受けるでしょうから、エンジニアが複数常駐せざるをえず、維持費だけで何万ドルもかかっているはずです。
個人経営の行政書士事務所では、そこまでする必要はないものの、とはいえ、それなりの費用は見込んでおく必要があります。
自分でセキュリティ対策を勉強できるなら、この費用はかからないのですが、本業でも趣味でもないwebサイトに、それだけの労力をかけるのは大変です。

よって、webサイトの維持費に毎月5,000円以上(理想は1万円から2万円程度)かけられない場合、WordPressはおすすめしません。

Wix

WordPressよりは、利用数は少ないですが、こちらも世界的に利用されているシステムです。

また、Wixは、WordPressほどではないものの、自由度が高く、高機能です。
セキュリティ対策も、Wix側でやってくれるので、安心です。

問題点は、高機能のため、サイトが重いことです。表示速度が遅いです。
また、これも高機能の裏返しですが、操作で覚えることが多いということもあります。
行政書士事務所のサイトとしては、ややオーバースペックかなと思います。

あと、高機能を実現するために、ソースコードが汚いので、HTMLが読める人には好まれないかもしれません。

Wixは、Wix特有の操作方法を学習する時間が必要です。
そのような時間を十分に取れる方には、おすすめします。
そうでない場合は、おすすめしません。

ジンドゥーやAmeba Ownd

使われているサイトの数は、WordPressやWixよりも少ないです。

作れるサイトも、基本的なものだけです。
デザインの自由度や、機能の拡張性は低いです。

しかし、名刺的機能はまかなえます。集客機能も、ある程度はやってくれます。

また、自由度が低い分、操作を覚える手間は少なくてすみます。

セキュリティについては、心配ありません。
ジンドゥーは、日本ではKDDI系列の会社が管理してくれますし、Ameba Owndは、abemaTVなどを運営しているサイバーエージェントが管理してくれます。

個人経営の行政書士事務所で、webサイトが本業でも趣味でもない場合、ジンドゥーやAmeba Owndなどのサービスをおすすめします。

microCMSやnewt

比較的新しい技術なので、まだシェアは低いですが、これから伸びていくと思われます。

静的サイトを生成するので、表示速度が速く、セキュリティ上も安全です。

大量のページがあるサイトには向きませんが、行政書士のサイトなら、問題ないと思います。

現時点では、これらのサービスを使うために、プログラミングの知識が必要です。
node.js(とくにNext.js)などが主流ですが、PHPでも一応作れます。

よって、現時点では、microCMSや、newtなどのサービスはおすすめできません。
しかし、将来的に、もっと簡単な連携システムが出てくれば、おすすめ対象になってくるかもしれません。

ジンドゥーの費用

ジンドゥーでホームページを作る場合、費用としては、以下のようなものがかかります。

初期費用:

※デザイン費用は、自分でやれば0円です。
 ココナラなどで、10万円以下でやってくれるデザイナーもいます。
 ジンドゥー公式の制作パックは約30万円です。
 その他、Jimdo Expertと呼ばれる専門家に頼むこともできるようです。

運用費用:

最初は、デザインに凝らなくてよいと思います。
スモールスタートでwebサイト運用を始めてみてから、だんだんお客さんが増えてきたタイミングで、リニューアルを頼むのが良いです。

なお、これらの費用は、他のサービスに比べても、かなり安い方だと思います。
これよりも費用を抑えたい場合は、webサイトでの広報は諦めた方が良いかもしれません。

ライブドアなどの無料ブログや、各種SNSによる広報を検討したり、Googleビジネスプロフィールの利用をおすすめします。

ジンドゥーの欠点

上記のとおり、個人経営の行政書士事務所なら、ジンドゥーやAmeba Owndをおすすめします。

どちらでも良いですが、わたしは最近とくにジンドゥーをおすすめしています。
最近、諸事情からジンドゥーを触ることになり、その操作性が簡単だったので、気に入りました。

とはいえ、ジンドゥーにも欠点はあります。

広島県にあるweb制作会社のヒラメキカンパニーさんが書いている「ジンドゥーで作ったホームページのメリット3つ」という記事によれば、以下の通りです。

トップページに表示する方法については、先日qiitaに「Jimdoのブログ記事一覧をトップページに表示させたい」という記事を書きました。

もしよければ読んでください。

ただし、ヒラメキカンパニーさんも書かれている通り、ジンドゥー公式が推奨している方法ではないため、やはりデメリットであることに違いはありません。


いくつもの欠点はあるのですが、とはいえ、ジンドゥーはよくできたシステムだと思います。

値段、自由度、覚える操作など、総合的に勘案すると、行政書士事務所のホームページ制作には、ジンドゥーがおすすめです。